私は写真作家として活動する前までは劇団に所属し、役者として舞台に立ちお芝居をしてきました。

そこで、演じるとは鎧を脱ぐこと、地に足をつけて板の上に確かに存在するということだと知りました。

また、役として舞台上でセリフや目線を交わすことは、役者同士の心の琴線の繋がりであることを実感しました。 私の場合は写真でも同じです。

「フォトセッションとはカメラマンと被写体の静かなる対話である」という信念を元に、写ってくださる方と向き合います。そして撮影を通じて、写ってくださる方に「そこにあなたらしいあなたとして確かに存在する」ということを感じていただき、そしてそれを幸せな気持ちで体感していただけたらと思います。